第67回 現状維持バイアスを克服する方法

第67回 現状維持バイアスを克服する方法

潜在意識の中で、現状を現状のままにしたいという欲求は誰しもが持っている。

これが「現状維持バイアスの罠」と前回紹介しました。

特に現状に大きな問題がないならば、わざわざリスクを取ってまで変化する必要はないと考えてしまう傾向にあり、多くの輩はこうした毎日がずっと続くと考えて、なかなか今のこの現状を抜け出そうとはしないのです。

以下の例も現状維持バイアスの一例なので参考まで列記します。

 

1:正常性バイアス=予想外の事が起きても、自分は大丈夫と思い込む状態。

(うちの会社は倒産しないだろう)

 

2:同調性バイアス=従来の方法や多数派が取る行動に同調し行動しようとする状態。

(あの集団に従っておこう)

 

3:権威バイアス=権威性のある人の言動をすべて正しいと思い込む状態。

(上司や先輩の言うことだから絶対に間違いはない)

 

4:希少性バイアス=なかなか手に入らない物の価値が高いと思い込んでしまう状態

(貴重なデータを得られたから価値が高いはずだ)

 

5:生存者バイアス=他者の成功例のみに着目し、失敗例を顧みない

(あの人の真似をすれば必ず成功するはずだ) 

 

6:確証バイアス=自分の偏った考え方の根拠となる情報だけを集める状態。

(やはり自分の考えは正しい)

 

7:自己奉仕バイアス=成功は自分のお陰、失敗は他人や環境のせいと考える状態

(自己中「ジコチュウ」に気付かない)

 

私達は、知らず知らずにいろいろなバイアスに支配されているのです。

 

現状維持バイアスの罠を克服するための3ステップ。

※1 自分が現状維持バイアスにとらわれていることに気づくこと。

※2 現状維持をした場合と変化した場合の将来を言語化すること。

※3 挑戦の一歩を考えて踏み出すこと。

 

※1 現状維持バイアスは誰にでも確実に働いています。

このことにまず気づくことです。口では変わりたいというだけで、変わった気分になってしまうもの。本当に変化した部分は何かを見つめること、実際に動けていないことを確認するところから1歩は始まります。

この分析の段階で動けていなくても良いのです。逆に、「動けていないこと」を「動いている」と誤認識しないことが最も重要です。

 

※2 現状維持した場合の未来をまず考えましょう。

しっかり言葉にして書き出してください。書き出さないと曖昧なまま、流してしまうことになります。しっかり言葉にして、書き出す。そうすると客観的に見えますから。そして変化した場合の未来も描きましょう。(定量化・数値化が分かり易いです。)

 

※3 挑戦の一歩を考えてみましょう。

まず即出来る事を明確に書き出します。書き出す事で優先順序も見えて来ます。

来年や再来年の事を考えても意味はありません。

今出来る事の積み重ねの上に未来が見えて来ます。

 

来年の事業計画書を作成する前に、又は新規ビジネスを計画する前に、

現状維持バイアスを外してから計画を立てようではありませんか?

 

フゥ~。やっと現状維持バイアスの話を事業計画書作成に役立てよう。との結論に繋げる事が出来ました。(だいぶ遠回りしましたがご容赦下さい。)

 

上記1~7のバイアスの影響がある事を踏まえながら、新しい年の事業計画や新規ビジネスの計画を作り上げたいものです。

 

私も若い頃から現状維持バイアスを外しながら仕事をしていれば、今頃は聖人君子の様になっていたのでしょうね。(後悔先に立たず。)

 

2024年も良い年になりますようお祈り申し上げます。

脈絡の無い、くだらない話が多いですが、来年もお付き合い頂ければ幸いです。

では皆様 !!

幅無いっすね~!  Have a nice day!       

本年最後の空耳英語でした。