第59回 長生きの秘訣! 杉田玄白が唱えた「養生七不可」とは

第59回 長生きの秘訣! 杉田玄白が唱えた「養生七不可」とは

トイレよもやま話に続いて、先回迄は日本の将来についてと脈絡の無い内容が続いていますが、今回は突然、長生きの秘訣に飛んで申し訳ありません。

一貫性が無いのが私の最大の欠点なのでご容赦頂ければ幸いです。

 

先日100歳になるお婆ちゃんがラーメン屋の厨房に立ったり接客したりしている姿をTVで観ました。

腰はピンと伸び、話も流暢でとても100歳には見えない女性でした。

レポーターから元気の秘訣は何ですか?と聞かれると、笑顔いっぱいな顔で、毎日働く事だねぇ~と仰っていました。

私も働ける内は働いて元気に長生きしたいなぁ~と思った時に、杉田玄白の「養生七不可」を思い出したので今回紹介する次第です。

 

江戸時代に生きた杉田玄白は85歳まで生きたそうです。現代でも85歳は長寿ですが江戸時代の85歳は現代の100歳を超える長寿かも知れませんね。

「いろいろ病気もあるし、私はいつ死ぬか分からない」といいつつ、解体新書刊行に尽力した杉田玄白ですが、自らも医師であったこともあって、70歳の古希を迎えるとき、健康で長生きするための秘訣【養生七不可】を提唱したそうです。

 

肥満体形の私もサプリやフィットネスと言った現代医学や技術に頼るだけでは無く「健康寿命」を延ばすために、参考にしたい内容です。

 

杉田玄白の【養生七不可】

その1 昨日の非は恨悔すべからず

(過ぎてしまった昨日のことをくよくよと悩んで後悔してはいけません)

 

その2 明日の是は慮念すべからず

(明日のことをあれこれ心配してはいけません)

 

その3 飲と食とは度を過すべからず

(飲食は度を越してはいけません)

 

その4 正物に非ざれば苟(いやしく)も食すべからず

(新鮮でないもの、変わったものは食べてはいけません)

 

その5 事なき時は薬を服すべからず

(何でもないときはむやみに薬を飲んではいけません)

 

その6 壮実を頼んで、房を過ごすべからず

(元気だからといって無理(夜の営み)をしてはいけません)

 

その7 動作を務めて、安を好むべからず

(適度な運動を心掛けて、ラクをしてはいけません)

 

如何でしょうか。皆さん思い当たる事ばかりではありませんか?

 

前向きな思考パターンを持ち、旬のものを腹八分目に食べ、怠惰な生活はしない。

薬ばかりに頼らず、自然治癒力を大切に、決して無理はしない事。

 

今更言われなくとも知っている内容かも知れませんが、実践する、継続するとなると大変困難な事ばかりですね。

 

ダメですよ。お父さん!! お昼にラーメンライスばかり食べてては、、、、。ドキッ!!

 

病気がちだったと言われる杉田玄白ですが、晩年に至るまで往診を続け、歩くことが多く、適度な緊張感と運動、規則正しい毎日が健康の秘訣の様です。

解体新書も凄いけど、85歳まで長生きも凄いですね。

 

その他、杉田玄白が提唱したものではありませんが、長生きの秘訣について書かれた長寿十訓をチョックラ紹介します。

 

※少肉多菜:肉より野菜を多く喰え。

※少塩多酢:塩より酢を使う。

※少糖多果:砂糖を減らし、果物を喰え。

※少食多噛:食べ過ぎず、よく噛め。

※少煩多眠:くよくよ悩まず、しっかり寝ろ。

※少怒多笑:怒らずに笑え。

※少言多行:あれこれ言うより行動しろ。

※少欲多施:欲張らず、人に与えよ

※少衣多陽:薄着して陽に当たれ。

※少車多歩:車を使わず歩け。

 

先人訓恐るべし!! 健康法は現代人にも十分通用しますね。

よぉ~し!! 明日から実行して100歳まで生きるぞぉ~。  三日坊主より。

 

ところで、次回の記事に繋がるのですが、

杉田玄白はオランダ語を学んだ経験が無いままに、オランダ語の辞書も無い時代に、解体新書の原本【医学書:ターヘル・アナトミア】を日本語に翻訳したって知っていましたか?