第33回 外国人従業員に転職されないための6つのポイント その1

第33回 外国人従業員に転職されないための6つのポイント その1

他人のものさし 自分のものさし それぞれ寸法がちがうんだな。

『相田みつを』

 

貴方は、自分のモノサシで他人を評価していませんか?

それに、昔のモノサシで判断したり、評価したりしていませんか?

 

第33回 外国人従業員に転職されないための6つのポイント その1

 

●外国人従業員に対する日本人の戸惑い

少子高齢化、労働人口の減少が進行する日本では、人材採用が年々難しくなってきており、今後は外国人を雇用する企業が増えて来るのは確実です。

しかし、多くの企業は外国人を雇用した経験が無く、外国人を下記の様に誤解しているのではないでしょうか?

1.朝、時間通りに来ない

2.ルールを守らない

3.雑談ばかりしている

4.サボって携帯電話でケームをしている

5.仕事とプライベートを分けられない

6.言われたとおりにやらない

7.伝えているのに理解しようとしない

8.わかっていないのに「わかりました」と言う

9.担当外の仕事をいやがる

10.みんなが頑張っているのにさっさと先に帰る

11.本音がわからない

12.同じ国の人たちだけで壁をつくり、日本人とコミュニケーションを取ろうとしない

確かに上記の様な外国人が居るのも確かですが、殆どの場合は、私達日本人側に責任が有る事が多いのが現実です。

今回と次回は採用した外国人に転職や離職をさせない為のポイントを紹介します。

 

●外国人従業員に転職されないための6つのポイント

 

1. 家族のように面倒をみる

雇用した外国人は、皆、祖国から遠く離れて、日本で孤独に暮らしています。

専門職であれ、技能実習生であれ、日本人とは違うといっても、同じ人間です。

心のふれあいを求めているのは人種や国籍、習慣が違っても同じです。

ただ、ドライに『仕事だけしていればよい』 『個人的な干渉はすべきではない』

そのようなご意見もあろうかとは思いますが、お金だけでは無い心の絆を作る事が離職・転職を避ける最大の防衛策と考えて間違いありません。

出来れば家族のように面倒を見て頂ければと思います。     気は心です。

生活上、困っていることもあるかも知れません。 

ぜひ、同じ会社の仲間の外国人従業員には、社長のみならず、全社員共々、積極的に声がけを心掛ける必要があります。

お祭りや行事に誘う。四季折々の観光地に連れ出す。バーベキューや社内行事を催す。食事に誘う。等々、これらの行事に声をかけて挙げる事をお勧めします。

これらが彼らの心を打ち、心のつながりが形成され、ひいては転職を防止する鍵となります。

 

2. 定期的に面談する

仕事上の悩み、疑問。生活上のトラブル、問題点、不都合。

雇った外国人は、なにかしらの問題を抱えています。

友人には言えますが、会社の従業員、ましてや上司には言えない・言わない事が多いです。

互いに気心が知り合えるまで私達日本人も全く同じです。

この距離を縮める為に、定期的な面談を行なう事をお勧め致します。

(出来れば、母国語の通訳を交えての面談がベストですが、通訳が手配出来なければ、やさしい日本語で面談をする様に心掛けて下さい。毎月1回)

面談する事により、雇用した外国人は『気にかけてくれている』と感じると同時に、思わぬトラブルを未然に防ぐことも出来ると思います。

 

3. 上から目線で接しない

アジア系の外国人を雇用した場合、特に起こりがちなのが 『上から目線』 です。

なぜか日本人は、他のアジアの国よりも優れていると勘違いしている人が多くいます。

※ 日本が優れていて、他の国は劣っている。

※ 日本人は優れていて、他の国の人は見習うべきだ。

そのような大きな勘違いが、外国人に対する接し方に表れてしまいます。

 

問題はその『上から目線の接し方』は、自分では気付かないものです。

そして、外国人は必ず感じ取ります。それは【差別的】とも感じ取っているのです。 

日本人が偉い、などという勘違いは消し去って下さい。

 

仲間である外国人を同等に接すること。それが、決定的な亀裂をつくらないための、ひいては転職をぼうしするための重要なポイントなのです。

 

次回に続く。