第25回 技能実習から特定技能への移行 その1

第25回 技能実習から特定技能への移行 その1

うそはいわない 人にこびない 人のかげぐちはいわぬ わたしにできぬことばかり。

『相田みつを』

 

笑ってごまかし、忖度してしまい、人の不幸は蜜の味とばかりに陰口や噂話をしてしまう自分の事を言われている様な気がします。

皆様は如何ですか? 心当りはありませんか? 

 

今回は『技能実習から特定技能への移行』に関して紹介させて頂きます。

 

技能実習生から特定技能への切り替えは可能でが、すべての技能実習生が無条件に移行できるわけではありません。

 

【技能実習と特定技能の関係】

「技能実習生制度」は、技能移転等を通じた開発途上国への国際協力を目的としたものであり、受け入れ時の技能水準は原則として問われません。

「非専門的・非技術的分野」とされています。

 

「特定技能制度」は、中小・小規模事業者等の人手不足の対策として、一定の専門性・技能を有し即戦力となる外国人を受け入れる仕組みです。

生産性向上や国内人材確保のための取り組みを行ってもなお人材確保が困難な産業上の分野における人材の確保を目的としています。

(国際貢献や技術の移転と言った技能実習制度と同じ様な要件は無いのです。

 

【移行可能な対象職種】

技能実習生から特定技能への移行が認められるのは、以下の特定技能1号の対象となる14の産業分野です。

①  介 護          ② ビルクリーニング    ③ 素形材産業

④ 電気・電子情報関連産業 ⑤ 建 設         ⑥ 造船・舶用工業

⑦ 自動車整備       ⑧ 産業機械製造業      ⑨ 航空分野

⑩ 宿泊産業機械製造業   ⑪ 農 業          ⑫ 漁 業

⑬ 飲食料品製造業     ⑭ 外食業

 

【移行の要件】

技能実習から特定技能への移行に必要とされる主な要件は以下です。

1) 技能実習2号を良好に修了

2) 技能実習での職種/作業内容と、特定技能1号の職種が一致

の2つの要件を満たす必要があります。

※技能実習1号から特定技能への移行は認められません。

※技能実習3号の場合は、実習計画を満了することが要件となります。

本来、特定技能の在留資格を得るには、「日本語能力試験」と、業種ごとに実施される「技能試験」に合格しなければなりません。

しかし、上記の「1.技能実習2号を良好に修了」を満たしていれば、技能実習の職種・作業にかかわらず日本語試験が免除されます。

さらに、従事しようとする業務と技能実習2号の職種・作業に関連性が認められる場合は技能試験も免除されます。「技能実習2号を良好に修了している」というのは、技能実習を計画に従って2年10月以上修了していることをいいます。

なお、技能試験の免除というのは「技能実習時代の作業」と「特定技能でこれから行う業務」に関連性がある場合に限られます。間違いがないようにしっかり確認しておく必要があります。

3) 企業側に外国人人材を受入れ/支援する体制が整っている事も重要な要件の一つです。

 

【技能実習生から特定技能への移行で考えられるメリットとデメリットは?】

メリット・デメリットに関しては次回紹介させて頂きます。

 

「特定技能ガイドブック~特定技能外国人の雇用を考えている事業者の方へ~」