第4回 個別説明 技術・人文・国際業務
「秋茄子は嫁に食わすな」と言うことわざがあります。
これには一般的に2つの解釈があるそうです。
1. 秋茄子はとても美味しいので嫁に食べさせるのはもったいないとの解釈。
2. 秋茄子はからだが冷えるので大切な嫁に食わすなとの解釈。
さて、皆様はどの様に解釈されていましたか?
いつも後者の解釈で居たいものですね。
さて今回は「技術・人文知識・国際業務」について個別に紹介します。
「技術・人文知識・国際業務」の在留資格に該当する活動は、前提として、学術上の素養を背景とする一定水準以上の専門的技術又は知識を必要とする活動又は外国の文化に基盤を有する思考若しくは感受性に基づく一定水準以上の専門的能力を必要とする活動でなければいけません(法務省)。
いわゆる、ホワイトカラーの採用時に使われる就労ビザです。
要件として以下のいずれかに該当することと規定されています。
(1) 大学卒業程度(左記の技術もしくは知識に関連する科目を専攻)、又はこれと同等以上の教育を受けたこと
(2) 専門学校卒業程度(左記の技術または知識に関連する科目を専攻して日本の専修学校の専門課程を修了)
(3) 10年以上の実務経験(在学期間含む)
※(1)~(3) 技術・人文知識 就労ビザ要件
(4) 国際業務については、3年以上の実務経験。又は大卒であることが要件。
1:「技術業務」
理学や工学、その他の自然科学分野に属する技術を活用する業務のことを指します。
従事する活動は理系職となり、具体的な該当職種は、機械系・電気系のエンジニアやITエンジニアなどが該当します。
<専攻例>
数理科学、物理科学、化学、生物科学、人類学、地質科学、地理学、地球物理学、科学教育、統計学、情報学、核科学、基礎工学、応用物理学、機械工学、電気工学、電子工学、情報工学、土木工学、建築学、金属工学、資源開発工学、応用化学、造船学、計測・制御工学、化学工学、航空宇宙工学、原子力工学、経営工学、農学、農芸化学、林学、水産学、農業経済学、農業工学、畜産学、獣医学、蚕糸学、家政学、地域農学、農業総合科学、生理科学、社会医学、病理科学、歯科学、薬科学など
<職種例>
※ゲームメーカーでオンラインゲームシステムの開発及び保守運用業務等に従事
※ソフトウェアエンジニアとしてコンピュータ関連サービスに従事
※コンピュータ・プログラマーとして、開発に係るソフトウェアについて顧客との
仕様の調整及び仕様書の作成等の業務に従事
※自動車メーカーで製品開発・テスト、社員指導等の業務
※証券会社等においてリスク管理業務、金利派生商品のリサーチ部門等に所属して
システム開発に従事
2:「人文知識」
人文科学や社会科学の分野に属する知識を必要とする業務のことを指します。
主に文系職の活動に従事し、具体的な該当職種は営業、企画、事務職などが挙げられます。
<専攻例>
語学、文学、哲学 、教育学(体育学を含む)、心理学、社会学、歴史学、地域研究、基礎法学、公法学、国際関係法学、民事法学 、刑事法学、社会法学、政治学、経済理論、経済政策 、国際経済、経済史、財政学・金融論、商学、経営学、会計学、経済統計学など
<職種例>
※外国船舶の用船・運航業務のほか、社員の教育指導を行うなどの業務に従事
※海外事業本部において本国の会社との貿易等に係る会計業務に従事
※IT関連企業との業務取引等におけるコンサルタント業務に従事
※本国と日本との間のマーケティング支援業務として、市場、ユーザー、
自動車輸入動向の調査実施及び自動車の販売管理・需給管理、現地販売店との
連携強化等に係る業務に従事
3:「国際業務」
外国の文化に基盤を有する思考、または感受性を必要とする業務のことを指します。
名前通り国際業務に従事する活動として具体的な該当職業は通訳や外国語の語学教師などが挙げられます。
※文系・理系どちらも可能。
★国際業務に該当する具体的な職種及び要件。。
イ: 翻訳、通訳、語学の指導、広報、宣伝又は海外取引業務、服飾若しくは
室内装飾に係るデザイン、商品開発その他これらに類似する業務に従事すること。
ロ: 従事しようとする業務に関連する業務について3年以上の実務経験を有すること。
ただし、大学を卒業した者が翻訳、通訳又は語学の指導に係る業務に従事する場合は、この限りでない。(語学関連は3年以上の経験があれば高卒でもOK。との意味。)
【参考資料】
※法務省HP: 技術・人文知識・国際業務を参照。
http://www.moj.go.jp/nyuukokukanri/kouhou/nyuukokukanri07_00089.html
※職務内容「在留資格認定証明書」5ページ(2)「技術・人文知識・国際業務」を参照。
http://www.moj.go.jp/content/001290028.pdf
次回は企業内転勤について紹介させて頂きます。