第181回 「責任を取る!」とは? 〜半沢直樹だったら・・・〜

第181回 「責任を取る!」とは ? 〜半沢直樹だったら・・・〜

 「ニッポン無責任時代」という映画は故植木等演ずる平均(たいらひとし)が、無責任の権化のような主人公として大活躍する1962年の映画で、この無責任シリーズはほとんど欠かさず観た覚えがあります。

 植木等の型破りで破天荒な行状に驚きながらも、最後にはことが丸く収まる痛快なそのストーリーをワクワクしながら観ていました。

 

 ところが、いつのころからでしょうか「責任」という言葉が「無責任」と同じような意味に感じられてきたのです。

 

 「私の責任なので辞めさせていただきます・・」20年近く前のことです。

 仕事で付き合いがあったAが新規事業をやりたいというので、彼の提案した異分野事業の責任者として入社したのがその数年前でした。

 

 彼が主体で始めた事業でしたがなかなかうまくいかず、2年ほど経ったある日に進退伺いが出てしまったのです。

 「責任を取るというのは、そういうことではないのでは・・?」と彼を説得しましたが、既に次の仕事を決めていたらしく、早々と退社してしまいました。

 Aが辞めたからといって人も設備もすぐに辞めさせたり処分したりするわけにもいかず、その事業は継続せざるを得ず、その後は私が3年位引継ぎした後にようやく終息することができました。

 この時に責任を取るというのは、どういうことなのだろうかと考えたのです。

 

 最近特に政治の世界で「○○については私が責任を取ります!」という言葉を何度も聞きます。

 そして、事が起こるたびに「批判は真摯に受けとめる」「責任を痛感している」「大変遺憾である」「襟を正したい」という言葉を発して。その「責任」を店仕舞いしているように感じてしまいます。

 

 そもそも「責任」とは「遂行責任」「説明責任」「賠償責任」があるといわれていますし、普通に「責任を取る」ということは、前者の二つを指しているのではないかと思います。 

 前述のAのように途中で放り出し、「立つ鳥跡を濁す」では責任とはいえませんし、だからといって江戸時代の武士のように「切腹してお詫びする」ことも責任を取ったことにはなりません。5W1Hにのっとり責任を取れば、ほとんどの人が納得するのではないでしょうか。

 

 日本以外の政治家の責任というと、真っ先に頭に浮かぶのが韓国です。韓国の歴代大統領は任期終了の後に、逮捕や起訴されるという事態が日常茶飯事のように繰り返されて、投獄や自殺などその責任を負わされていることは異常としか言いようがありません。

 結局韓国では大統領の責任というものは、法的責任、道義的責任、社会的責任だけという風潮だけだからなのかもしれません。

 

 経営者の責任を直接私たちが目にするものといえば、企業で不祥事があった時に報道陣の前にずらりと並んだその会社の社長や役員が、平身低頭してお詫びする姿です。

 企業内では役員や管理者の責任があり、結果によっては株主訴訟、辞職、減俸、降格、左遷などとなってしまいますが、本来は事業を信頼回復させることが一番なのかもしれません。

 

 個人の場合もいろいろな責任があり、株式や投資信託などに投資をする時などは、銀行や証券会社からの説明には必ず「自己責任」があります。そしてその商品はローリスク・ローリターンだとかハイリスク・ハイリターンなどといわれますが、結局小損でも大損でも、「私らは紹介しただけで、選んだのはお客様」ということでその「責任」は結局はThe Endなのです。

 

 日本では特に個人に対して「自己責任」について、厳しい意見が多くあるようです。中近東で誘拐された人に対してや、コロナ感染者に対しても世界で一番「自己責任」が問われているのが日本だそうです。最近ではSNS上で叩かれ自殺したという「事件」もあり、なんの被害も受けていない輩がバッシングして人を追い込むというのは、まさしく無責任の極みです。

 

 最近、再び連続テレビドラマとして放映が始まった人気の「半沢直樹」シリーズは、究極の「責任」ドラマなのではないかと思います。

 この番組が歴代に入る高視聴率を獲得しているのは、次から次と現れる悪役を「責任」という刀で最後にはバッサリと退治するその痛快さに、視聴者が自分なりの解釈でうっぷんを晴らしているからなのかもしれません。

 半沢直樹が現代の日本に実在していたら、政治や社会でどのような責任を展開するのか見てみたいのは私だけではないでしょう。

 

 日本の場合は立場が弱い個人ほど責任を感じ、強い権力や経済力を持った個人や組織ほど責任を取らずに、責任転嫁やうやむやにしているような気がするのです。

 

 責任のある仕事をし、責任ある立場にあれば当然リスクは大きいのですから、事によっては責任の取り方をきちんと考えておかねばならないでしょう。

 その説明責任については、あやまることだけではなく相手が納得するまで説明をすることが大事ですし、逃げたり避けたりせずに目標に向かって最大限努力をして、失敗失策を取り戻すことが本来の「責任を取る」ということではないでしょうか。

 

 そして一番大事なこととして、それなりの立場の人は「同じ間違いを決してしない」ということを肝に銘じて「責任」という言葉を発信してほしいと思うのです。

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