第77回 昭和回想録その7 〜年末年始のこと〜

第77回 昭和回想録その7 〜年末年始のこと〜

 平成も来年は30年になりますが、昭和の年末年始は今とは全く違う時代だったのだということを改めて想ってしまいます。

そういうことで、今回は昭和時代に私が過ごした子供のころの年末年始について、書きとめてみました。

 

 

クリスマス

 クリスマスというと、以前にも書きましたが一番の思い出は、私が通っていた保育園に外人のサンタクロースが大きな袋にプレゼントをたくさん持ってきて、子供たちに配ったことでした。私たちは大騒ぎしながらサンタの体の大きさに驚き、その日本人離れした顔に驚き、プレゼントの車の大きさに驚いた覚えがあります。そのサンタクロースがアメリカの進駐軍の慰問と知ったのはずっと後のことでした。

 当時は、子供にプレゼントを贈るという親はあまりいなかったようです。それでもデコレーションケーキを家族皆で食べることはどこの家庭でもやっていたようです。

 ところが、私の父は仕事の付き合いなのか、本当は飲みに行くのが好きなのか、クリスマス近くになると夜遅くに帰ってきて、私たち兄弟をたたき起こすのです。鼻眼鏡とキラキラの三角帽子のご機嫌な様子で、千鳥足でよろよろしながらケーキをぶら下げて帰ってきました。キャバレーでどんちゃん騒ぎをしての帰宅なので、私は「酒臭い、うるさい、眠い」の3重苦でしたが、横目で見ている私たち家族のそばでは父がジングルベルのような高いびきをかいて寝てしまいました。

 その為か、クリスマスが近づいても今の子供達のようにウキウキするということはほとんどありませんでした。

 

年越し

 我が家では12月31日には神棚を掃除し、神鏡をよく拭き、さかきと蝋燭を左右に飾り、紙に印刷された神様を飾ったものです。その神様たちは「お正月様」といい、事代主神(ことしろぬしのかみ)、大國主神(おおくにぬしのかみ)、大年神(おおとしのかみ)そして五穀豊穣の神様でした。あとでわかったことですが、この習慣は宮城県に多く見かけられる神事ですが、我が家では今でもその習慣がありますが、それをやる家庭はだいぶ少なくなったようです。

 神棚の前の畳の上にはお膳を置き、その中には日本酒となめたカレイと塩サケ、白飯が入っており、6時頃には父親を筆頭に6人家族全員で柏手をして、今年の感謝と新年からの無事を祈るのが毎年の年を締めくくる一大行事でした。

 

NHK紅白歌合戦

 当時は夜の9時から始まる紅白歌合戦は、日本国民総動員の必須視聴番組でした。たしかこの頃は視聴率80%を超えており、観ないと「喝!」と言われるようなお化け番組でした。この紅白歌合戦は当初はラジオで放送されたのですが、1953年からはテレビでも放映され国民的番組になったようです。

ほとんどの子供たちは今と違いその開始時間ごろには寝ていた時代なので、私も眠い目をこすりながら時々あくびをしてボーッとして観ていました。

 年越しそばが出てきた時だけは元気がでましたが、番組の最後に赤白のボール投げが始まるころには、ほとんど夢うつつの状態でした

 そして「ゆく年くる年」が放映され、「ゴーン、ゴーン」という除夜の鐘の音が聞こえてくると、それが子守歌に聞こえて眠ってしまったようです。

 ちなみに当時は、「ゆく年くる年」はNHK以外でも同じ名称で放送していましたが、全部の民放が共同で制作し同じ内容をやっていましたが、1989年からは各社独自の番組を作るようになりました。

 

元旦と三が日

 朝起きると、お年玉が楽しみで顔を洗うと両親の前で正座し、「明けましておめでとうございます」と年に一回限りの丁寧なあいさつをしました。おごそかに渡されたお年玉の袋をうやうやしく受け取り、後ろ向きになりすぐ開けて幸福感に浸ったのです。ただそれを何に使ったのかはほとんど記憶がありませんが、それは恒例の仙台初売りで1月2日は繁華街だけ大変な混雑になりますが、街中の店は全部閉まっており今のようにコンビニもない時代なので、何も買うことができなかったからかもしれません。

 朝は、雑煮やあんこや納豆餅などのほかに、母の手作りのおせち料理が出てきました。最初はご馳走なので喜んでたべていましたが、3日間も同じようなものが出てくるので飽きてしまい、餅以外のものを食べたくなり家にあったチキンラーメンをすすったりもしました。

今の時代は2日目どころか元旦の夜には焼き肉や回転ずしなどに駆け込む家族も珍しくないようです。

また当時は玄関先に獅子舞いがきて踊り、最後に家族の頭をカツンカツンとかじって厄除けをしてくれました。

もちろん、福笑いやトランプ、独楽回しもしましたが、凧揚げが特に好きで天凧や奴凧に新聞紙を細く切ってつなぎ合わせにした足をつけて近所の河原で飛ばしたものでした。

 

 今は子供たちがそういう遊びをやっているのをほとんど見かることもなく、正月の風情も感じられなくなったのが少し寂しいと思うのは私だけなのでしょうか。

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