第46回 お宝自慢 〜東京オリンピックソノシートetc.〜

第46回 お宝自慢 〜東京オリンピックソノシートetc.〜

 TV番組で「お宝鑑定団」という長寿番組の収録が地元仙台で開催されるというので、一度応募したことがあるが、残念ながら書類選考で落ちてしまった。応募したのは今から50年くらい前のビクター製ジュークボックスで、SPレコードが50枚入り今でもレトロな曲を流してくれる優れものだ。

 

 人には、自慢するしないは別として誰でもお宝があると思うが、他人から見れば「そんなものが・・」とか場合によっては「くだらない・・」などと思われ金銭的に価値がないものでも、本人にとっては絶対に手放したくないものである。

 

私にもそういう「モノ」がいくつかあるので紹介したい。

 

東京オリンピックソノシート

 1964年に開催された東京オリンピックはいうまでもなく、日本国中を大沸騰させ、三波春夫による「東京五輪音頭」で否が応でも日本国民の燃えたぎる火に油を注ぐ世紀のイベントであった。私はその時は中学生であったが、やはりその熱気に巻き込まれ、いろいろなオリンピックグッズを集めたのだが、今ではそのほとんどがなくなってしまった。ただ、手元に残っているものとして、東京オリンピックのソノシート(レコードの廉価版)があったのだ。これはカルピスを買った時の景品としてもらったもので、5枚のソノシートは五輪の5色になっており、開会式や日本が特に活躍した柔道やバレーボールの実況中継が収録されている。何年か前に「なんでも鑑定団」で出品した人がいて、大いに期待したのだが残念ながら2,000円ということでがっかりしたが、50年以上前のものを自分で手に入れたということで、今は満足している。

 

国鉄最後の時刻表

 私の場合はどうしても「本?」関係が多く、最初に挙げるのは1987年4月に日本国有鉄道(国鉄)がJRとして民営化されたが、その国鉄最後のダイヤ改正が行われた時の時刻表「1986年11月号」を持っているのである。最近、電子書籍の復刻版が何種類か出たというが、その中でも人気1位の現物である。私は「鉄オタ」ではないので、その価値がどの位なのかはわからないが、あまり多くは残っていないはずである。国鉄からJRになったことが、「官」から「民」の先駆けで、当初はすったもんだがあったが、今ではその成功の範としての原点にもなる記念すべき一品ではないかと思う。

 

天人五衰(豊饒の海第4巻)の初版本

 昭和45年11月25日にいわゆる「三島事件」の三島由紀夫は、「豊饒の海」の最終巻「天人五衰」を書き上げたその日に、陸上自衛隊市ヶ谷駐屯地でクーデター未遂事件を起こし割腹自殺をした。その壮絶な死にざまに当時の私は大変驚き、その2年後に古書店でその初版本を偶然見つけて買い求めた。当時から私は報道写真集を毎年購入しており、翌年の写真にはスクープとして三島の介錯された首が写っているのには、本当に驚愕したものである。

 

奇術と手品の遊び方 昭和33年発行

 私は小さい頃から手品が好きで、本棚には今でも数多くの本やビデオ、DVDなどやマジックがいくつもケースに入れてある。その中で一番古いのがこの本で昭和30年に「石川雅章」という方が書き記した当時250頁で250円の逸品である。最初の章に奇術入門心得帳「魔術」と「奇術」と「手品」の違いが解説してあり、そのあとに300以上のマジックが図解入りで丁寧に解説してある。今実演しても十分に人を驚かせる内容で、優れた技術というのはまさしくいつまでも残るのだなと改めて思ってしまう。

 

「連合艦隊司令長官山本五十六」の映画のプレスシート

 この映画は昭和42年8月に公開された三船敏郎演ずる山本五十六が対米戦には反対しながらも、開戦後は活躍奮闘した戦争映画である。

このプレスシートというのは販売されているパンフレットとは違い、業界用に作られたあらすじ解説やキャストが書かれた配布用の冊子なので、値段は入っていない。B4サイズの大きなつくりで、表と裏表紙も入れて8ページしかなく、表紙裏の冒頭ページ全面に東宝映画の社長の「挨拶」が載っている。特撮監督が円谷英二なので見た覚えはあるが、どういう経緯で私が手に入れたのかは忘れてしまったのだが、おそらく試写会で手に入れたのかもしれない。芸能人が試写会から出てきてインタビューを受ける時に手に持っているのがこのプレスシートだそうである。

ちなみに、以前にはネットで5万円という値がついていたのである。

 

 その他諸々あるが、以上のモノはずっとあとになって買い求めたものではなく、その当時に手に入れたものなので自分としては、大変に価値があると考えているが、このブログを見た方はどういう評価をするのかは気になるところである。