第41回 目からウロコのお金の使い方〜福利厚生〜その2

第41回 目からウロコのお金の使い方〜福利厚生〜その2

前回「目からウロコの~」のブログを発信しましたら、「もっとウロコを取りたい」というご要望が複数の方から寄せられましたので、第2弾として今回もご紹介します。

 

会社行事

 企業の社内行事としては、春夏秋冬に新年会、お花見、暑気払い、芋煮会(宮城県で多い)、忘年会などありますが、もちろん全部やるわけではありませんが少し目先を変えるのもいいかもしれません。例えば、寿司大食い大会を催したことがありますが、会社の近くの100円均一の回転寿司屋で、一般の部とシニアの部に分けて食べ放題をしたのです。この催しのメリットは、時間が酒宴の席とは違って夜でなくとも日中にできることです。またなんといっても寿司をたらふく食べるので、アルコールなどの飲み代がかかりません。当時の大食いチャンピオンが33皿、シニアの準チャンピオンの私が20皿で、一人平均で13皿くらいでした。行事が終わった翌日からもその話で社員間のコミュニケーションも良かったようです。又、社内で讃岐うどんの大食い大会をしたこともあり大変に盛り上がりました。

 

 少し年配の女子社員やパートさん向けには、給料から毎月1000円の積立と補助で「グルメ会」という食事会を年に数回やって、普段お母さんたちがあまり食べられないイタリアンレストランやフグ料理屋に行ったことも好評でした。やはり、人間の最も基本的な本能のひとつ「食べたい」を満たすことは絶大な効果があるようです。

 

フレックス休暇制度

 最近プレミアムフライデーを随分とマスコミが取り上げましたが、昔は週休2日という制度はない時代だったのですが、官庁だけは「半ドン」をしていました。それは土曜日の午前中だけ出勤して、午後は休みにするというもので、民間の勤め人は指をくわえて羨ましがっていたものです。

 

 私が以前に実施した「フレックス休暇制度」は会社の稼働日を増やして、社員の連休を増やす制度です。事例で説明しますと、会社休日が110日で稼働日が255日の場合に、社員各々に5日の休みをまとめて取るようしてもらい、土日の前後合わせると連続して9日間の連休を取ることができるようにします。その休みは年末年始やゴールデンウィークや盆休みなどは避けるようにするのがルールです。そうすると会社の稼働日は266日になり、製造業や繁忙期が極端な企業にとっては、だいぶメリットが出るのではないでしょうか。また、当該社員が5日間も会社を休むということは、出勤している社員がその穴埋めをしなければならず、多能工化の推進にもつながります。又、社員は世間が働いている時にゆっくり休め廉価な予算で旅行にも行くことができます。

 

掃除

 イエローハット創業者の鍵山秀三郎氏は、素手でトイレ掃除をして会社を超一流にしたことでも知られていますが、その効用はすでに多く知られていますが、私もリーマンショックの時に社内のトイレを社員達と交代して1年ほど掃除をしたことがあります。やはり自分で掃除するとなると使い方も「きれいに」を心がけるので、定期的に社員にやらせることもいいようです。

 

 忙しくて人手が足りない会社であれば、以前に会社に導入して女子社員に喜ばれた掃除ロボットの導入を検討するのもいいでしょう。タイマー設定しておけば、始業前の清掃も楽ですし食堂などの普段は人がいないスペースにはもってこいです。最近では水を吹きかけながらモップで拭いたようにする進化した掃除ロボットも出てきましたので、広さや場所によって試されるといいでしょう。

 

一人研究所 One Laboratory

 以前はBest Oneといっていましたが、現在は少し進化させOne Laboratory略してワンラボという名称にして全社員が実践しています。この制度は年初めに社員一人一人が自分の所属する職場において研究するテーマを選び実践し、それをその年の後半に朝礼でみんなの前で報告します。管理職は別の業務テーマがあるので一般社員とパートさんまでやってもらいます。研究といっても上段に構えるものではなく「○○の効率アップ」とか「○○不良の半減」とか「○○部門の得意先を増やす」「○○業務のプロになる」などや、新入社員であれば「仕事を早く覚える」や「30分早く出勤」とかでもいいですし、パートさんは「自職場の清掃の徹底」などでもいいのです。社員のネームプレートには各々そのワンラボのテーマをいれて、いつも自覚するようにしていました。

 

モチベーション

 一般的に従業員は60才で定年を迎えますが、今は再雇用することが義務化されましたので、ほとんどの会社では再び働いてもらうようになりますが、その場合はその社員のモチベーションが気になります。再雇用の条件としては給与、身分、業務範囲、出勤日数や勤務時間など諸々ありますが、その条件を話す場合は中小企業であれば必ず社長や役員が直接に対応することが望ましいのです。トップから請われるのであれはということで、少しでもモチベーションが上がるかもしれませんが、そのほかに「会社は長い間働いていただいたあなたには大変感謝しています」ということを他のやり方でも表した方がいいのではないでしょうか。定年になった社員に退職金が支払われますが、お金が社員の口座に振り込まれた後に「有難うございます」といわれる会社はどのくらいあるのでしょうか。ほとんどの社員はそれを受け取るのは当然と考えています。

 

 そこで私はあるDVDをその社員にプレゼントし、退職金ではもらえなかった感謝の言葉を言われました。社員が30年、40年と長く勤めると社内には本人の写真が結構たまってきます。その職場や社内外の行事での写真を画像加工やスーパーや音楽などを入れて編集し、「○○さん、ありがとう!!」と最後に社長の感謝の言葉などを入れます。ジャケットにはいろいろな写真と一緒に表題を「○○の歴史イン○○株式会社」などと入れその社員に進呈しました。その時に気づいたのですが、働いている職場での写真が案外少ないのに驚いたので、それからなるべく社内での社員の写真を撮るようにしました。このDVDは若手社員の定着対策にも応用できますので、詳細は別途にホームぺージで紹介いたしますのでご覧になってください。

 

https://t-digitalimaging.jimdo.com/

 

 今回までに紹介したのは、あまりお金をかけないで社員のやる気を出す方法ですが、それに会社独自の方法をブレンドして実行されればより良い効果が出ることを期待いたします。