第139回 新説「スマホが売れると人口が減る」

第139回 新説「スマホが売れると人口が減る」

「風が吹けば桶屋が儲かる」ではありませんが、「スマホが売れると人口が減る」と最近思うようになりました。

 ちなみに「風が~」は「風が吹くとゴミが目に入り盲人が増え商売道具である三味線が売れる、多くの猫の皮が必要、猫が減るので鼠が増え桶をかじる、そして桶屋が儲かる」という展開のことわざです。何かがきっかけで巡り巡ってとんでもない現象がおきるという例えによく使われています。

 

 もうあたりまえの風景ですが、バス停で待っている人たちのほとんどが朝からスマホを見ています。電車の中は居眠りや本を読む人たちが激減し、スマホをいじっていますし、スポーツ観戦や鑑賞観劇の合間にも欠かせないようです。

 もちろん家でも必需品で、何かを調べるのもスマホですし、特に若い人たちはスマホの電光石火の指使いの達人が多いようですが、パソコン操作は苦手にしていることは珍しくないようです。

 

 それでは、なぜ「スマホ売れると人口が減る」のかという私の独断的かつ演繹法なのか帰納法なのか自分でも判断しづらい論法で考えてみました。

 

 厚生省のデータでは婚姻率が1970年ごろは人口1000人に対して10%位、年間で100万組つまり200万人以上が結婚していました。しかし、2015年には5%と半分の比率になり結婚した人たちも120万人に減ってしまいました。この現象はスマホの爆発的な普及率の増加と関連しているのではないかと考えました。

 1970年ごろは見合い結婚と恋愛結婚の比率はほぼ同じでしたが、現在は見合い結婚の比率は10%もありません。

 携帯電話がどんどんと出回るにつれて、男女間では昔のように固定電話や手紙などでまどろっこしい連絡を取り合うことはなくなりました。恋をささやき合うにもデートをするにも、邪魔な父親や家族の干渉は気にする必要が全くないのです。

 そして今やお見合い結婚が減り恋愛結婚は増えましたが、恋愛結婚の夫婦の離婚率はなんと40%、お見合結婚の場合は10%と離婚が激増しました。そして当然に子供の数も減っていき、その少ない子供たちが大人になるころには、人口の逆ピラミッドのために日本の人口は次第に坂道を転げ落ちるように減少の一途をたどっています。

 

結論その1

スマホが売れる → 恋愛結婚増える → 離婚が多くなる → 子供が少なくなる  → 人口が減る

 

 また、別の論法でもそういう結論になりました。

 スマホを使う人が多くなると、今までPCを使わなかった人までインターネットを気軽に利用できます。

そうすると、スマホの画面には美女美男の映像をいつでも見ることができ、自分の容姿には関係なくそういう液晶ディスプレイの世界の偶像を基準に、恋愛対象の相手として無意識に考えてしまいます。

 言い換えれば、理想が高くなり雲の上の相手でも手が届くのではと勘違いするようになったのです。

 また、風俗系やアダルトサイトなどによりバーチャルな恋愛?も可能になり生身の人間を相手にすることが面倒になってきます。その為に、結婚する人がどんどん減り結婚する年齢も徐々に上がってしまいました。

 2017年においては、夫は31.1歳・妻は29.4歳が平均初婚年齢ともうすぐ男女とも30歳代の大台を突破しそうです。その為に子供ができる年齢の幅も狭くなってしまいました。

 50歳までに一度も結婚しない50歳代の人は3割にものぼるそうです。また、2015年と少し前のデータですが、1980年と比べて男性の未婚者の割合は約10倍、女性が3倍にも激増しました。 これでは人口が増えることはなかなか難しいのではないでしょうか。

 

結論その2

スマホが売れる → バーチャルな恋愛 → 高望みする → 適齢期の結婚が減る

→ 子供が少なくなる → 人口が減る

 

 スマホの製造や販売の関係者には申し訳がありませんが、何百分の一の仮説なのでご容赦願いたいと思います。

 

 最後に本題とはあまり関係がありませんが、現在「ひきこもり」が社会問題にもなっています。彼らは家の中で何をしているのでしょうか。本を読むことや趣味にでも励んでいるのでしょうか。

 おそらくほとんどの人はスマホやパソコンでネットに依存して毎日を過ごしているのではないでしょうか。

 しかし途上国では「ひきこもり」という話しは聞いたことがありません。

 ここに、それを少しでも解消するヒントがあるような気がしますが、皆さんはどう思われるでしょうか?