第14回 松竹梅 ~通勤ルートで考えたこと~

 松コース63、竹コース59、梅コース48、他にも鶴と亀のコースがありますが、これらは何のことかわかりますか?

 

自宅から以前に勤務していた会社へ行く車での3通りの通勤ルート、これを私なりに松竹梅と名付けていたのです。

 

 松竹梅の次にある数値は途中に通過する信号機の設置数で、通勤途中に何度も数えたのでほぼ間違いのない数字のはずです。

 

 数えている最中にラジオから流れる情報や窓の外の出来事などに気をひかれ時々「あれっ」と数字があやふやになることも多々ありましたが、通勤距離はどのコースもほぼ18km±1kmの範囲に入っています。

 

 松ルートは1998年会社が移転してからほぼ毎日通っていた国道4号線メインの道路ですが、その当時は信号機が55台でした。竹ルートは気が向いたときに通ってみる市内副都心経由のコース、梅ルートは新しくできたトンネル経由の最短最速最近コースです。鶴と亀は仙台市内の住宅街や古いバイパスのルートでそのどれも所要時間は何事もなければ、40分から50分で到着するので、時速にするとほぼ20㎞になります。これは自転車よりやや速い速度で、ハイレベルの長距離マラソンランナーにもうすぐ追いつかれるスピードです。東日本大震災の直後にアシスト自転車で帰宅したことがありますが、その時はアドレナリンが出ていたせいか、一時間ほどで帰宅したものです。

 

 信号の数を間違えないように数えるには「指差呼称」の「呼称」をするといいことがわかりました。途中に考えごとをしたとしても信号のある交差点を通り過ぎた直後に「十八!」とか「十九!」とか声を出すのです。直前ではなく必ず直後が大事なのです。通過する前に数えるとあとでわからなくなることがあるのです。やはり実施後が大事なのでしょうね。声を出すと傍に知らない人が乗っていたら怪訝な顔をするかもしれませんが、「知らない人」は絶対に車には乗せないのでその心配はありません。声を出すことによってその数字が脳に焼付きやすくなるようです。また、朝から声を出すので元気も出るし仕事に向かうという意気込みも増すはずです。

 

 私はやりませんでしたが、通勤時には信号の数だけではなく、ルートごとに曜日、時間帯、天候を往路だけではなく復路はどうなのかなど調べることも良いかもしれません。それらのデータを縦横のマトリックスに作成して、分析してみるとなかなか面白い結果が出るかもしれません。

 

 月曜日から金曜日ではやはり込み合う時間が10分くらい違うこともあります。時間帯は早ければいいというものではなく、曜日や天気によっては早い時間に家を出てもあまりその効果が出ない場合もあります。

 

 天候はやはり一番時間が左右される要因です。雪や雨の日はもちろん混雑しますが、気温や風、もしかすると湿度の変化も通勤時間に影響するかもしれません。 

 

 それらのデータを分析すると曜日天気時間などにより最速でストレスの少ない安全な自分専用のルートを見つけることができると思います。

 

 記録をつけておく過程で「交通事故」の目撃や「故障車」の発見、「挙動不審者」「他人や同僚などの運転マナー」「イケメンや美人」「想像もつかない落下物」「店舗の改装」などに気付くこともあり、たまには「タヌキ」や「ネコ」が轢かれてせんべい状態になっているのを見ることがあるので、それらを記録につけておいても記憶が鮮明になります。

 

 これらのやり方はPDCAの輪、つまりプラン計画、ドウ実行実施、チェック点検評価しアクション分析改善し次の計画に持っていきスパイラルアップしていくということと同じではないかと思います。

仕事だけではなく、普段の生活や自分の趣味やスポーツなどにもその考え方を取り入れると、習慣化してより充実した人生になるのではないでしょうか。